越境EC
越境ECの計画を立てるとき、「まずAmazonに出す」が既定路線になりがちです。ただし市場によっては、その前提が成り立ちません。オランダはその代表例です。
数字で見るオランダ市場
58.1億ユーロBol.comの消費者支出(2025年・前年比+12.0%)
33.1億ユーロAmazon.nlの消費者支出(同+2.7%)
約1.75倍Bol.comがAmazon.nlを上回る規模
注目すべきは規模の差より成長率の差です。Bol.comが12.0%、Amazon.nlが2.7%で、差は9.3ポイント。両者の開きは2024年時点の約61%から75%以上へ広がっています。追い上げられているのではなく、離されている構図です。
Amazon前提の戦略が崩れる点
現地プラットフォームが強い市場での違い
- 01流入の起点が違うAmazonでの検索順位対策やスポンサープロダクト広告のノウハウが、そのままでは効きません。プラットフォームごとに広告の仕組みが違います。
- 02物流の前提が違うBol.comにはLvBという自社倉庫の仕組みがあり、これを使うかどうかで流入量が変わるとされています。FBAと同じ発想は使えますが、手続きは別物です。
- 03言語対応が必須になるオランダ語でのカスタマーサポートが求められます。英語だけで回す想定だと成立しません。
- 04返品規定が違う30日間の無料返品が運用されています。返品率を織り込んだ価格設計が必要です。
ただし強い市場ほど参入要件も重い
Bol.comに出すにはEUのVAT登録、EANコード、CE等の製品認証が必要になります。現地語サポートと返品対応の体制も要ります。「Amazonより競合が少ない」という利点は、この初期投資を回収できる前提でのみ意味を持ちます。
どの市場にどのプラットフォームで入るかの判断材料づくりは市場調査レポートでお受けしています。
参考:ECDBの集計(雨果跨境経由、2026年9月12日)/当社ではECDBの原データには当たっていません。数値は報道ベースです。