2026年9月14日

Amazon広告の検索語句レポート活用法|無駄クリックを減らす除外キーワードの判断基準

Amazon広告

この記事の目的

Amazon広告の検索語句レポートを使い、成果につながらないクリックに払っている広告費を減らすための手順をまとめる。読了後、自分のアカウントで「除外すべき検索語句」を判断し、設定まで進められる状態を目指す。

この記事は Sponsored Products を主な対象とする。除外判断の考え方は広く応用できるが、設定場所や利用できる機能はキャンペーン種別・ターゲティング方式によって異なる。操作部分はAmazon公式ヘルプを確認のうえ記載し、確認日を付ける(UIや仕様は変わるため)。

どんな人向けか

  • Sponsored Products(スポンサープロダクト)広告を、すでに一定期間運用している
  • 検索語句レポートの存在は知っているが、除外設定まで手が回っていない
  • 月に一度も見直せていない、または「なんとなく」で除外している

これから広告を始める場合は、先に基本設定とキャンペーン構造を整えるほうが効果的だ。この記事は「すでに配信が回っている」前提で書く。

事前準備

  • 見るレポート: 検索語句レポート(Search Term Report)
  • 期間の目安: 十分にデータが溜まっているキャンペーンは直近30日、始めたばかりなら60日
  • 目標値の確認: 商品ごとの目標ACOS(または目標TACOS)を先に決めておく。これが無いと除外判断がブレる
  • 出力形式: CSVでダウンロードし、表計算で扱えるようにする

注意(反映の遅れ): Sponsored Productsの売上指標は、反映まで最大48時間かかる場合がある。直近の注文ゼロだけで除外を判断しない。表示・クリック・注文が落ち着いた期間で見る。

手順

  1. 検索語句レポートをCSVでダウンロードする
  2. 表計算で、次の列を自分で追加する

– CPC(広告費 ÷ クリック数) – CVR(注文数 ÷ クリック数 × 100) – ACOS(広告費 ÷ 売上 × 100)

  1. クリック数の降順で並べ、上位から見る(まずは上位200語句を目安に)
  2. 「クリックは多いが注文が無い/少ない」語句を抽出する(基準は次章)
  3. 除外する語句と一致タイプ(完全一致 / フレーズ一致)を決める
  4. キャンペーン単位か広告グループ単位かを決めて設定する
  5. 設定後、対象検索の配信が止まり、関連する検索の売上が落ちていないかを確認する

操作(メニューの位置やボタン名)は Amazon の管理画面で確認してから行う。公式ヘルプに、除外キーワードはキャンペーンレベルと広告グループレベルで設定できると記載されている(確認日: 2026-09-14)。広告コンソールの「Campaigns overview」から対象キャンペーンを開き、除外ターゲティングのタブで追加する流れになる。

判断基準(何を除外するか)

数字だけで機械的に切るのではなく、意図の不一致で分ける。

| 検索語句の状態 | 判断 | おおよそのアクション | |—|—|—| | クリックが多く、注文ゼロが続く | 無駄クリック候補 | 完全一致で除外、または入札を下げる | | 商品と用途・対象が明らかに違う | 除外候補 | フレーズ一致で除外 | | 関連はあるが、まだ採算が合わない | 除外しない | 入札を調整して様子を見る | | 注文があり、ACOSも良い | 成果語句 | 別キャンペーンへ昇格し、入札を強化 |

判断の目安(絶対値ではない):

  • 20クリック以上で注文0 → 除外候補として確認する(20クリックは「レビュー開始」の目安であり、即除外の基準ではない)
  • クリック20以上で ACOS が目標の2倍超 → 除外または入札調整
  • 広告費が一定額を超えて注文0 → 関連性を確認

Amazon公式は、除外キーワードの追加を判断する前に少なくとも20クリック獲得後にパフォーマンスを評価することを推奨している。しきい値は商品単価・粗利・目標ACOSで変わるため、上の数字は出発点であり、そのまま全アカウントに当てはめるものではない。除外後も、戦略を変える前に一定期間データを見る。

### 一致タイプの使い分け

  • 完全一致(negative exact): その検索語そのものを止めたいとき
  • フレーズ一致(negative phrase): その語を含む検索全般を止めたいとき(例: 「中古」「無料」「子供用」など、意図のカテゴリごと外したい場合)

### レベル(キャンペーン / 広告グループ)の使い分け

  • キャンペーン単位: そのキャンペーン全体にとって不要な語(カテゴリ違い、商標、意図違い)
  • 広告グループ単位: 特定の広告グループでだけ外したい語。「発見用」の広告グループで当たった成果語を専用の広告グループへ移す際、発見用側との役割を分けたい場合など

やってはいけないこと

  • レポートの反映遅れを無視して、直近日の注文ゼロを除外する(Sponsored Productsの売上指標は最大48時間かかる場合がある)
  • 関連性のある語を、採算が悪いだけで除外する(まず入札調整で対応する)
  • 成果語を専用ターゲティングへ移した後、発見用キャンペーンとの役割分担を決めない
    • 成果語をマニュアルの完全一致などへ移した場合、発見用側でも引き続き配信するのか、除外完全一致などで役割を分けるのかを決める。目的なく重複させず、キャンペーンごとの役割を明確にする。
      • 除外した後の検証をしない(過剰除外を、インプレッション減少だけで判断しない)
      • 目標ACOSを決めずに除外する(判断が場当たりになる)

      具体例

      たとえば、キャンプ用品を売っているとする。

      • 「キャンプチェア 座卓」で検索され、クリックが多く注文ゼロが続く → フレーズ一致で「座卓」を除外する。商品群として意図が違うため、キャンペーン単位が向く。
      • 「キャンプチェア 中古」でクリックが積み上がっている → フレーズ一致で「中古」を除外する。中古を探す人に新品の広告を出す意味は薄い。
      • 発見用(オート/ブロード)キャンペーンで「キャンプチェア 軽量」が注文を生んだ → 除外ではなく、完全一致の専用広告グループへ移す。そのうえで、発見用側でも引き続き配信するか、広告グループ単位で役割を分けるかを決める。オートとマニュアルの併用自体は問題ではなく、役割分担を決めておくことが要点。

      チェックリスト

      • 目標ACOSを確認した
      • 帰属期間とレポートの反映遅れを確認した
      • クリック数上位から見た
      • 「意図の不一致」で除外対象を選んだ(数字だけに頼っていない)
      • 一致タイプ(完全 / フレーズ)を決めた
      • レベル(キャンペーン / 広告グループ)を決めた
      • 設定後、対象検索と関連検索の売上を確認する予定を決めた

      操作の確認について(この記事の扱い)

      この記事の手順と判断基準は、キャンペーン種別に依存しない一般論として書いている。一方、管理画面のメニュー名・ボタン・タブの位置は変更されることがあるため、実際の設定前に広告コンソールで現在の画面を確認してほしい。

      • 一般論(このまま使える): 判断基準、一致タイプの考え方、レベル分け、やってはいけないこと
      • 公式確認が必要(変わり得る): メニューの場所、タブ名、一括アップロードの仕様、上限件数
      • 本記事の操作記載の確認日: 2026-09-14

      関連記事

      • (社内)Amazon広告の検索語句レポートの読み方
      • (社内)除外キーワードのレベル設計:キャンペーンか広告グループか
      • (社内)AIに任せていい広告工程と、人が判断を残す工程

アカウントの現状、見てみませんか

記事の内容について「自社の場合はどうなるか」が気になった方は、お気軽にご相談ください。現状を伺ったうえでご提案します。

お問い合わせはこちら