2026年9月13日

EUの小包取扱手数料は11月1日まで。フランス・ルーマニアは先に始めている

規制・コンプライアンス

3ユーロの定額関税とは別に、EU共通の小包取扱手数料が2026年11月1日までに導入されます。増え続けるEC小包の検査コストを賄うためのもので、定額関税の話とは別建てです。ここを混同すると原価計算が合わなくなります。

金額はまだ確定していない

業界では2ユーロ程度という見方が有力で、3ユーロの関税と合わせて申告明細1行あたり約5ユーロという試算が出ています。ただし正式な金額は欧州委員会がこれから決定する段階で、確定値ではありません。金額を前提に価格改定まで進めるのは時期尚早です。

国によっては既に課金が始まっている

EU共通ルールに先行した各国の課金

  1. 01フランス(2026年3月1日〜)150ユーロ以下の貨物に対し、HS6の細分ごとに2ユーロ。EU共通の手数料が始まると自動的に役目を終える設計になっています。
  2. 02ルーマニア(2026年1月1日〜)150ユーロ以下の貨物に1小包あたり5ユーロ。フランスのような自動終了の仕組みは持っていません。
  3. 03イタリア2026年度予算で2ユーロの取扱手数料を成立させています。運用の技術指針は未公表です。
  4. 04ベルギー2ユーロの国内手数料を検討しましたが、当面はEUレベルの3ユーロ関税に委ねる判断をしています。

つまり同じEU域内でも、仕向け国によって現時点の負担が違います。フランス向けとルーマニア向けを同じ原価で計算していると、ルーマニア側で利益が消えている可能性があります。

背景の数字

59億件2025年にEU消費者へ直送された低価額貨物
約91%そのうち中国発の割合
約10億ユーロ改正で見込まれる年間の関税増収
2024年の約46億件から大きく増加しています。検査した低価額貨物のうち、化粧品・玩具・電子機器などでは過半数がEUの安全基準を満たしていなかったと報告されています。

この改正は単なる増税ではなく、安全基準を満たさない商品の流入を止める狙いが背景にあります。価格だけでなく、製品コンプライアンスの側も同時に問われる流れだと捉えておくのが妥当です。

参考:Bird & BirdCouncil of the EU(2026年9月3日)

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