越境EC
地域特化のプラットフォームを紹介する記事では、「中国セラーの比率はわずか1%」といった数字がよく使われます。供給が足りていない=チャンスだ、という文脈です。ただしこの数字は、まったく逆の意味にもなり得ます。
参入者が少ない理由は2通りある
同じ「1%」でも意味が逆になる
- 01市場が知られていないから少ないこれは機会です。先に入れば競争が緩い状態で実績を作れます。
- 02参入コストが見合わないから少ないこれは障壁です。多くの事業者が計算した結果、割に合わないと判断している可能性があります。
見分ける方法はひとつで、参入要件を具体的に書き出して費用を出すことです。以下は各プラットフォームについて挙げられている要件の例ですが、いずれも「先に入れば有利」と片付けられない内容を含みます。
紹介されている要件を額面どおり読む
紹介記事に書かれている参入条件
- 01Allegro(ポーランド)ポーランド現地の税務コンプライアンスと製品ラベル認証が必要。Allegro Smart(送料無料会員)の仕組みが流入量に直結するため、価格設定の段階でその費用を織り込む必要があります。
- 02Takealot(南アフリカ)現地倉庫を使うと転換率が大きく上がるとされ、備蓄資金と保管費の計画が前提になります。
- 03Bol.com(オランダ・ベルギー)EUのVAT登録、EANコード、CE等の認証が必要。オランダ語のカスタマーサポートと30日間の無料返品への対応体制も求められます。
- 04Joom(欧州)商品の事前審査が厳しく、事前の製品コンプライアンス対応が必要とされています。
判断の順番
新しい市場を検討するときは、上振れの試算より先に撤退時の損失を出してください。VAT登録の維持費、現地倉庫に残る在庫、認証取得の費用。これらは売れなかった場合にそのまま損失になります。この金額を許容できるかどうかが、実際の判断基準になります。
そのうえで、1市場・1カテゴリで検証する進め方が堅実です。詳しくは越境ECを始める前に確認しておきたい5つのこともあわせてご覧ください。
参考:雨果跨境「仅1%中国卖家入局」(2026年9月11日)/同記事はイベント集客を目的とした記事であり、各比率の算出根拠は示されていません。