2026年10月15日

Prime Big Deal Days、米消費は98.6億ドル。10月セールが年末商戦の前半に

Amazon運用

AmazonのPrime Big Deal Days(10月6〜7日)で、米国のオンライン消費は98.6億ドルになった。Adobeの推計で、前年(2025年)の90.9億ドルから約8.5%増。イベントは2日間だが、モバイルが売上の52%を占め、前年比12.8%増の51億ドルを稼いだ。

中身を見ると、今年の特徴は2つある。高い物への買い替え(トレードアップ)と、必需品のまとめ買いが同時に起きた。そして3つ目の特徴が、売り手にとっては一番重要だ。消費者の3分の1以上が、この時点で「ホリデー商戦の半分」を買い終えている。

結論

  1. 10月6〜7日のPrime Big Deal Daysで、米オンライン消費は98.6億ドル、前年比8.5%増だった。
  2. まず10月セールの実績をSKU別に価格・在庫・広告・流入へ分解し、11月の在庫と値引きを組み直す。
  3. 98.6億ドルはAdobe推計の米国小売全体のオンライン消費で、Amazon単独の売上高ではない。
98.6億ドルイベント2日間の米オンライン消費(前年は90.9億ドル・約8.5%増)
52%モバイル経由の比率(51億ドル・前年比+12.8%)
6.9億ドル後払い(BNPL)の決済額(注文の6%)
+21%「最も高い価格帯」の商品が売れている構成比の上昇(年初来平均比)
Adobeの推計(Retail Diveなどが報道、2026年10月)を整理。

何が起きたか

Adobeが10月8日に公表したデータと、Numeratorの調査を並べる。

指標結果
米オンライン消費(2日間)98.6億ドル(前年比+8.5%)
モバイル51億ドル(+12.8%)・全体の52%
値引き最大20%オフ。コンピュータ・テレビ・家電・玩具・アパレルが牽引
買い方「最も高い価格帯」商品の比率が年初来平均比+21%。家電は+45%、パーソナルケアは+34%
必需品家庭用洗剤・紙製品+55%、衛生用品+45%、ペットフード+45%、定番アパレル+25%
後払い(BNPL)注文の6%・6億9,230万ドル(+4%)。サイバーマンデーは10億ドル超の見通し

数値はいずれもイベント期間中(10月6〜7日)の、米国小売全体のオンライン消費だ。Amazonだけの数字ではない点には注意がいる。ただしイベントを起点に、WalmartやTargetなども同時にセールを打っている。

Numeratorの調査では、消費者の半分が他社(Walmartなど)と価格を比較し、両方のセールで買った人はAmazonでの支出が平均より8%多かった。1世帯あたりのAmazon支出は114ドル(6月のPrime Dayは122ドル)。イベント中の支出は平均的な火曜・水曜の約2倍、Walmartの同時期の伸びの4倍だったという。

そして74%の消費者が「インフレ」を購入理由に挙げた(6月のPrime Dayから4ポイント増)。

「10月に買い切る」消費者が、11月の売り方を変える

今回のデータで最も実務的なのはここだ。Numeratorによると、消費者の3分の1以上が、Prime Big Deal Daysの時点でホリデー商戦の半分以上を買い終えている。その反動で、ブラックフライデーとサイバーマンデーに「買い物をするつもり」の割合は、前年より4〜5ポイント下がった。

Adobeの表現を借りれば、10月のイベントは「ホリデー商戦の形を変えた」。10月が前半、11〜12月が後半、という一期一会の構造だ。

日本のメーカーにとっては2つの意味がある。1つは、11月のセール在庫を「10月で売れた分」から予測しないこと。10月に需要が前倒しされた分、11月はカテゴリによって反動が出る。もう1つは、10月セールの実績を「今年最初のホリデー商戦のデータ」として読むこと。どの商品が、どの価格で、どのチャネル(モバイル・後払い)で売れたかは、11〜12月の設計にそのまま使える。

今すぐやること

  1. 10月セールの実績を、SKU別に「価格・在庫・広告・流入」で分解する。 イベントで伸びた商品と、通常営業で伸びた商品を混ぜない
  2. モバイルの商品ページを点検する。 売上の52%はモバイルだ。最初の3枚の画像、動画、A+、レビュー上位3件の見え方を確認する
  3. 11月の在庫を、入庫締切(10月21日・28日)から逆算して確定する。 10月で売り切った分の補充を11月に持ち越さない
  4. ブラックフライデー/サイバーマンデーの価格とクーポンを組み直す。 「11月に買う人が減る」前提で、値引きの幅と在庫の配分を再計算する
  5. 必需品はリピート設計に接続する。 洗剤・紙製品・ペットフード・定番アパレルの伸びは、買い替えではなく「続く需要」だ。定期購入やまとめ買いの導線を確認する

今年の10月セールで分かったのは、安い物と高い物の両方が売れたということだ。苦しかったのは、その中間だ。

日本のメーカーの商品は、この中間に入りがちだ。高くても選ばれる理由か、必需品として続く理由を、商品ごとにはっきりさせておく必要がある。

よくある質問

Prime Big Deal Daysの米オンライン消費はいくらでしたか?
Adobeの推計で、10月6〜7日の2日間に98.6億ドルでした。前年は90.9億ドルで約8.5%増、モバイルが52%の51億ドルです。

11月のブラックフライデーやサイバーマンデーには、どんな影響が出ますか?
10月時点で消費者の3分の1以上がホリデー商戦の半分以上を買い終えており、ブラックフライデーとサイバーマンデーに買う予定は前年より4〜5ポイント減りました。

この98.6億ドルはAmazonの売上高ですか?
違います。Adobeの推計による米国小売全体のオンライン消費で、Amazonだけの数字ではありません。トレードアップなどの数値も金額ではなく構成比・伸び率です。

まとめ:今週やること

今週やること

  1. 0110月セールの実績をSKU別に分解する価格・在庫・広告・流入を4点で。
  2. 02モバイルの商品ページを点検する売上の52%はモバイル。
  3. 0311月の在庫を入庫締切から確定する10月21日・28日が最後の窓。
  4. 0411月の値引きとクーポンを組み直す「11月に買う人が減る」前提で。

※数字の出典:https://www.retaildive.com/news/amazon-prime-big-deal-days-online-spend-nears-ten-billion/832604/

株式会社unipeace

越境ECとAmazon広告運用に特化したコンサルティングパートナー。記事は一次情報をもとに、実務で使える形にまとめています。

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