Amazonの利益率は「売上から何を引くか」で決まる。 売上と原価だけで計算すると、手数料と広告費で利益が消える。引く項目を固定してしまえば、毎回迷わない。
見るべき数字は2つ。1個あたりの利益(円)と売上高利益率(%)。この2つを分けて持つと、値下げの判断がぶれなくなる。
結論
- 利益率 =(売上 − 原価 − 販売手数料 − 配送代行 − 保管料 − 広告費 − 返品)÷ 売上。
- 1個あたりの利益と利益率を分けて持つ。値下げの判断は1個あたりで見る。
- 先に「下限の利益率」を決める。それを割る値下げはしない。
まずやること
- 直近1か月の売上と販売数を出す(1個あたりの売価を出す)
- 原価・販売手数料・配送代行・保管料・広告費・返品を集める
- 1個あたりの利益を計算する
- 利益率を計算し、下限を決める
利益率の計算式
引く項目は7つ。順番に整理すると迷わない。
1個あたりの利益 = 売価 − 原価 − 販売手数料 − 配送代行手数料 − 保管料 − 広告費 − 返品
利益率 = 1個あたりの利益 ÷ 売価売上全体で見るときは、それぞれの項目を月の合計にする。混ぜると計算ミスの元になるので、1個あたりで計算してから販売数を掛けるのがおすすめだ。
計算例
売価3,000円の商品で試算する。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売価 | 3,000円 |
| 原価 | 900円 |
| 販売手数料(15%) | 450円 |
| 配送代行手数料 | 400円 |
| 保管料 | 30円 |
| 広告費 | 300円 |
| 返品引当 | 60円 |
| 1個あたりの利益 | 860円 |
| 利益率 | 28.7% |
ここから値下げを考える。500円下げると利益は360円・利益率13.3%まで落ちる。「何%まで下げられるか」を先に決めておく。
売上高利益率と1個あたり利益を分ける理由
比率だけ見ると、判断を誤る。
- 利益率30%でも、1個あたり100円なら、数が売れないと成り立たない
- 利益率10%でも、1個あたり1,000円なら、少ない販売数で回る
「率」は効率、「額」は余裕。両方を見るのが実務的だ。
利益率の下限を決める
下限を決めておくと、値下げの判断が速くなる。
- 下限20%:セール時も維持したい水準
- 下限10%:在庫消化のための一時的な水準
- 下限0%:処分。これ以下は赤字
「どこまでなら下げてよいか」を先に決める。場当たりで下げると、気づいたときには赤字になる。
利益率が落ちる原因
落ちたときに見る順番がある。
- 広告費が増えていないか(ACOSの悪化)
- 販売手数料の料率が変わっていないか(カテゴリ変更・改定)
- 保管料が増えていないか(在庫日数の長期化)
- 返品が増えていないか
- 原価が上がっていないか(為替・輸送)
上から順に見ると、原因にたどり着きやすい。
よくある質問
Amazonの利益率はどう計算しますか?
売上から原価・販売手数料・配送代行・保管料・広告費・返品を引いて、売上で割ります。
利益率は何%あればいいですか?
商品によります。1個あたりの利益と合わせて見て、値下げの下限を先に決めておくのが実務的です。
手数料はどこまで含めますか?
販売手数料・配送代行手数料・保管料に加え、広告費と返品も含めます。
まとめ:今週やること
利益率を正しく出す手順
- 011個あたりの売価を出す売上÷販売数
- 027項目を集める原価・手数料・配送・保管・広告・返品
- 031個あたり利益を計算する売価から引く
- 04利益率を計算する利益÷売価
- 05下限を決める値下げのライン
計算はFBA粗利計算シート(無料)を使うと早い。手数料の内訳はAmazon販売手数料とはとFBA手数料の全体像にまとめた。