FBAの手数料は、大きく4つに分かれる。 販売手数料(紹介料)、配送代行手数料、月額保管料、返品処理。この4つだけを見て見積もると、実際の請求額とずれる。返品返送、ラベル貼り、在庫除去といった追加費用が別に乗るからだ。
ここでは、何が・いつ・何をもとに請求されるかを整理する。金額は改定されるため、必ずAmazonの料金表で最新を確認する前提で読んでほしい。
結論
- FBAの手数料は販売手数料・配送代行手数料・保管料・返品処理の4つ。
- これに返品返送・ラベル貼り・在庫除去・長期保管の附加料が加わる。見積もりの誤差はここで出る。
- 手数料は売上に対して一定ではない。カテゴリ・サイズ・重量・時期で変わる。
まずやること
- 商品のカテゴリを確認し、販売手数料の区分を調べる
- サイズと重量を測り、配送代行手数料の区分を当てる
- 月額保管料を体積から計算する(時期で単価が変わる)
- 返品率と返品処理の費用を想定に入れる
1. 販売手数料(紹介料)
売れたときに、販売価格の一定割合が引かれる。 割合はカテゴリで決まる。おおむね8〜15%の範囲だが、カテゴリによっては最低手数料が設定されている。
注意すべきは、値下げしても手数料率は下がらないこと。販売価格が下がれば手数料の金額は減るが、率は同じなので、値下げ分がそのまま利益を削る。
2. 配送代行手数料
1個発送するたびにかかる。 金額はサイズ区分と重量で決まる。
- 小型の商品は安く、大型・重量物は跳ね上がる
- 同じ商品でも、梱包が大きいと区分が変わることがある
- 商品の実寸ではなく、梱包後のサイズで判定される
ここが一番、見積もりを外しやすい。 「20cm以内だから小型」と思っていても、梱包材を足すと区分が変わる。測るときは梱包後で測る。
3. 月額保管料
倉庫に置いている間、毎月かかる。 金額は体積と時期で決まる。
- 通常期と繁忙期(年末商戦の時期)で単価が変わる
- 売れなくても毎月引かれる
- 181日を超えると長期保管の附加料が加わる
「在庫は売れるまで無料」ではないというのが、この費用の本質だ。回転が遅い商品ほど、1個あたりの負担が増える。
4. 返品処理
返品が発生したときにかかる。 返品理由と商品の状態で扱いが変わる。
- 返品を受け取って検品する費用
- 再販できる場合は在庫に戻るが、できない場合は廃棄か返送になる
- 返品率が高いカテゴリ(衣類・靴など)は、この費用を最初から見込む
見落としやすい3つの追加費用
4区分の外側に、こんな費用がある。
| 費用 | いつかかるか | 見落とすと |
|---|---|---|
| 返品返送 | 返品を返送するとき | 返品1件あたりの損失を過小評価する |
| ラベル貼り | バーコードがない商品を納品するとき | 受領が遅れて販売開始がずれる |
| 在庫除去 | 在庫を廃棄・返送するとき | 売れ残りの処理費用を忘れる |
この3つは「起きたときだけ」かかるので、普段の計算に入っていない。年間で見ると無視できない金額になる。
手数料の見積もりで間違えやすい3点
1. 売上に対する一定率だと思う
手数料は売上に対して一定ではない。 同じ売上でも、サイズが大きい商品ほど手数料の比率が上がる。売上だけを見ていると、どの商品が重いか分からない。
2. 梱包前のサイズで測る
前述のとおり、判定は梱包後。1cmの違いで区分が変わることもある。
3. 繁忙期の保管料を無視する
年末商戦に向けて在庫を積む時期は、保管料の単価が上がる。 10〜12月に在庫を持つ前提で計算しておかないと、Q4の利益が想定より小さくなる。
計算は「1個あたり」に落とす
手数料を年間で合計しても、判断はできない。 見るべきは1個あたりの粗利だ。
- 販売手数料 = 売価 × カテゴリ料率
- 配送代行手数料 = サイズ区分と重量で決まる固定額
- 保管料 = 月額 ÷ 月の販売数
- 返品処理 = 返品率 × 1件あたりの処理費
この4つを1個あたりに直して、売価から引く。 計算の手順と表の作り方は、FBAの料金シミュレーションにまとめた。FBAの仕組みそのものはFBAとは何かで整理している。
改定は毎年起きる
手数料は毎年見直される。 加えて、繁忙期の手数料や燃料サーチャージのように、時期や市況で変わる費用もある。
半年前に作った採算表をそのまま使うのは危険だ。料金表の改定があったら、計算に使っている手数料の列だけ更新する。売価・原価・販売計画は使い回せる。
よくある質問
FBAの手数料は何種類ありますか?
販売手数料・配送代行手数料・保管料・返品処理の4つです。さらに返品返送・ラベル貼り・在庫除去などの追加費用がかかります。
FBAの手数料は売上の何割ですか?
一定ではありません。カテゴリ・サイズ・重量・時期で変わるため、商品ごとに1個あたりで計算する必要があります。
FBAの手数料はどこで確認できますか?
Amazonの料金表で確認してください。改定されるため、計算のたびに最新値を確認するのが安全です。
手数料が原因で利益が出ない場合の切り分けはFBAで儲からない原因にまとめた。
納品の手順と受領までの日数はFBA納品のやり方を参照。
Amazon運用の全体像と読む順番はAmazon運用の教科書にまとめた。
粗利の計算はFBA粗利計算シート(無料)でそのまま試せる。
セール時期の準備はPrime Big Deal Daysの日程と締切を参照。
販売手数料だけを詳しく見たい場合はAmazon販売手数料とはにまとめた。
まとめ:今週やること
FBA手数料を正しく見積もる手順
- 01カテゴリの販売手数料を確認する料率と最低手数料
- 02梱包後のサイズと重量を測る配送代行手数料の区分
- 03月額保管料を体積から出す繁忙期の単価も確認
- 04返品率と追加費用を足す返品返送・ラベル・除去
- 051個あたりの粗利に落とす売価から順に引く
FBAの採算設計と価格の決め方は、サービスページで相談できます。
1個あたりの利益と利益率の計算はAmazonの利益率の出し方を参照。