2026年10月26日

EUの模倣品摘発が過去最多1億9,600万点。2026年10月22日公表、越境ECの小口便が中心

規制・コンプライアンス

欧州委員会は2026年10月22日、EUの税関や当局が2025年に押収した模倣品が1億9,600万点になったと公表した。 推定価値は63億ユーロで、前年より67%多い。2023年の過去最多を29%上回る。税関だけでも約4,200万点・約20億ユーロを国境で止めており、こちらも過去最多だ。

目立つのは、速達便と郵便で届く小口の荷物だ。模倣品の摘発は、越境ECの物流路と重なっている。 日本からEUへ送る出品者にとっては、他人事ではない。何が増えたかを見る。

結論

  • EUが2025年に押収した模倣品は1億9,600万点。推定価値は約63億ユーロで、前年比67%増の過去最多。
  • 押収の中心は速達・郵便の小口便で、越境ECの物流路と重なっている。日本からEUへ送る出品者も他人事ではない。
  • 税関だけでも約4,200万点・約20億ユーロを国境で止めており、こちらも過去最多だ。

まずやること

  1. EU向けの商品で、商標・意匠を使っていないか確認する
  2. 仕入れ先の請求書と、ブランドの許諾書をそろえる
  3. 商品と梱包に、紛らわしいロゴや表示がないか見る
  4. 税関で止まったときの連絡先と手順を決める
1億9600万点2025年にEUが押収した模倣品
63億ユーロ押収品の推定価値
+67%2024年からの増加率
約4200万点税関が国境で止めた数
欧州委員会とEUIPOの2025年報告書(2026年10月22日公表)より。

何が起きたか

欧州委員会とEU知的財産庁(EUIPO)が公表した2025年の報告書の数字だ。EU域内の税関、市場監視当局、警察が合わせて押収した。1年で67%増え、過去最多を更新した。

指標2025年補足
押収した模倣品1億9,600万点前年比+67%
推定価値63億ユーロ過去最多
税関の国境押収約4,200万点推定約20億ユーロ
主要な経路速達・郵便の小口便越境ECが中心

品目ではCD・DVDなどが全体の約30%を占め、玩具が約5分の1、ゲーム(家庭用ゲーム機を含む)、衣類、たばこが続く。偽ブランド品だけでなく、日用品や子ども向け商品も多い。 押収した国はルーマニア、ブルガリア、イタリア、オランダ、ドイツ、フランス、ベルギーの7か国で、数量の90%を占めた。

なぜ小口便が狙われるのか

税関の押収件数で最も多いのは、速達便と郵便だ。1箱あたりの量が少なく、大量の荷物に紛れやすい。 越境ECの拡大で、こうした小口の荷物は増え続けている。

報告書は、由来として中国本土、香港、トルコを多く挙げる。ラベルや梱包材だけを押収する例も目立つ。 EU域内で生産したように見せかけて、国境での差し押さえを避ける手口だという。

EUは税関改革を進めている。AIで物流を監視する「EU税関データハブ」の構築と、EU税関当局の設置が柱だ。小口の荷物を、データで先に見る方向に動いている。

出品者が今見るべき3点

1つ目は商標だ。商品名、画像、説明文に、他社のブランド名やロゴを入れていないか。「対応品」「互換品」と書いていても、ロゴの使い方によっては権利侵害になる。

2つ目は仕入れの証明だ。請求書、注文書、ブランドからの許諾書。税関やAmazonから説明を求められたときに、その場で出せるかを確かめる。

3つ目は梱包だ。商品と箱に、紛らわしいロゴや、EU域内で作ったように見せる表示がないか。ラベルと梱包材そのものが押収対象になっている点は、見落としやすい。

今回の数字は、模倣品が「特別な商品」の問題ではなくなったことを示す。 小口の荷物が主戦場になり、ラベルや箱まで見られている。越境で売る人は、商品そのものと同じくらい、見せ方と証明を問われる。

だから、EU向けの商品を1つ選び、商標・仕入れ証明・梱包の3点を今週中に確認する。 怪しい表示が1つでもあれば、荷物が止まる前に直す。止まってから直すと、返金と再送の費用が同時に来る。 早めの確認が、いちばん安い対策だ。

よくある質問

Q. EUは2025年にどれくらいの模倣品を押収しましたか?
1億9,600万点で、推定約63億ユーロです。前年比67%増の過去最多。税関だけでも約4,200万点・約20億ユーロを止めています。

Q. なぜ小口の荷物が狙われるのですか?
速達便と郵便は1箱あたりの量が少なく、大量の荷物に紛れやすいためです。越境ECの拡大で小口の荷物は増え続けています。

Q. 出品者は何を確認すればいいですか?
商標の使い方、仕入れの証明、梱包とラベルの3点です。請求書・注文書・ブランドの許諾書を、その場で出せるようにしておきます。

ブランド保護の仕組みはAmazonブランドレジストリとはにまとめた。

まとめ:今週やること

EU向け商品の確認順

  1. 01EU向け商品を1つ選ぶ売れている商品から始める
  2. 02商標の使い方を見る商品名・画像・説明文の順に
  3. 03仕入れ証明をそろえる請求書・注文書・許諾書
  4. 04梱包とラベルを見る紛らわしいロゴ・産地表示
  5. 05止まった時の連絡先を決める税関・配送業者・Amazon

EUの規制と物流を見直したい場合は、サービスページで相談できます。

※数字の出典:https://taxation-customs.ec.europa.eu/news/eu-detains-record-196-million-counterfeit-items-worth-eur-63-billion-2025-2026-10-22_en

株式会社unipeace

越境ECとAmazon広告運用に特化したコンサルティングパートナー。記事は一次情報をもとに、実務で使える形にまとめています。

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